頭をもがれた魚のおばけが
水にはなたれて少し泳いだ
まるで生前に交わした約束のよう
少し泳いで、またすぐ果てた
視線を感じてシンクを見たら
沢山の頭がこちらを向いて
うんうん、と 頷いていた
首もないのに。
こう挟まれちゃったんじゃ僕も
魚になるしかないじゃんか
脚が辛くて床にへたった
そしてほんの数秒 からだに変化が起きた
足先にはフィン 腰に海パン 口にシュノーケル
あれあれなんか趣がへんだぞ
創造主も忙しいみたいだ これで今日は ってラフな話
どこに泳いでゆけとゆうのか 下水をたどって誰かの家へ
いりこだしなんて
とるんじゃなかった。