幼い頃から弁が立って、
ことばにあまり不自由しなかった。
字引を引くのも好きだったし、自分の字引を持っていた。
だからかな、
もの心つかなくなってきた頃にはもう、
ことばでしか勝負できない体に
なっていた。
悲しいことを悲しむ人に
慰めの名言を探す。
それは勿論、人としての思いやりだろうが
見付からなければこっちが悲しくなってしまうなんて、それ何。
常日頃『こえとことばのペテン師』を嘯いてるけど、
ほんとはほんと。こうゆう時にはほんとなんです。
僕のせい?
焼肉たらふく食った後でも、
ショクゴーコーヒー飲みたくなってしまう平和さは。
母によく言われていたエピソード、
あんたは口から生まれて来たんじゃけん。
私はずっと、
「頭から出てくるのではなく、口をニュッと突き出して『口から出てきた』。」
という絵面を浮かべていたのだが、
聞き手によっては
「お母様の口から生まれ出でられあそばせられた。」
とも受け取れるなぁ、そか、だからあの人あの時怪訝してたのか、
と秋の夜長はフケ・かゆみ。