パーマをかけた
パーマをかけようと出掛けるも
自分たいていぼんやりで
今回だってオーダーはひと言
「パーマかけてください」
パーマを、かけてください
ま、ま それは言い過ぎたが
話しながらまとめる、自分の不精な癖よろしく
スタイリストとあだこだ言いながら、巻く。
いやスタイリストも言い過ぎた。美容師と。
かえり道
ふと、ラーメンが食べたくなって
遅くまで開いている店を見つける。
ラーメンを、すすりながら
・メガネ
・クルクルパーマ
・ラーメン
揃ってしまったと、つくづく思う。
口こ~んなんして。
そこからのかえり道、警官に遭遇する。
咄嗟に斜めアイーンをし、シートベルトに見せかける(その必要は無かったが)。
ラーメンスープのせいで案の定アイスが食べたくなり、スーパーを目指す。
ふと、自分は『いい暮らし』をしているなあ、と俄かに高揚する。
甚だ簡単なもんだ。つい半日前までは書きたい曲が書けないもろもろ、人生が重く恐ろしくてチュンチュン、震えていたのに。
するとまるで自分が人生の酸いと甘いを舐め尽くした仙人を自称してるみたいに思え、途端小さくなる。
そんなのの繰り返し。
スーパーにて
卵を探すが高価い卵しかなく、つぶやく。
好んで高価い卵を食べるひとはどれくらい居るのだろう。
その中に目隠ししても食べたがる人はどれくらい居るのだろう。
ベランダでアイスを食べる。
グラスの円い淵が唇に触れたときのフィット感で幸せになる。
つくづく簡単な奴だなあ、と幸せになる。
アイスが溶けたら夢が覚めるから、飲むようにして食べる。
白桃味は失敗だったと不幸せになる。
次は何だ。