箸も休め休め言え

2022/07/10

箸置きがすきだ。
箸を置く暫時、というのがすきだ。
いきつけのそば屋では楊枝を枕にしてるから、
マスターがあわてて貸してくれる。
嫌味にうつってないかしら。

箸を置きたくてしょうがない私だ、
だから『箸休め』も箸置きのことだとおもっていた。
お箸さま、どうぞこちらで休んでいかれてください。
『置く』なんて行為でいわないのが実にゆかしい。日本にうまれてよかった。
でもそこは違った。
ことば遣いのはしくれとして、実にはじかみい。スティックでチョップしてやりたい。

箸休めをいただいてるあいだも、箸は休んでいない。
それは臓器のようだ。今体にいえばインフラだ。
『休め』のことばにつつみ隠しているけれど、
24時まで呑ませてくれたバーテンさんは、そこから店じまいをするのだ。
バーテンさんが帰りに寄ったコンビニスタッフさんは、彼よりあとに寝るのだ。
私たちは地球の裏側に紙ひこうきを投げるべきだ。感謝のことばをしたためて。
あと運動会の『休め』もそうだ。生徒の貧血にそなえたアリバイだ。

今日のことわざ。
【箸も休め休め言え】
もぐもぐしながら話すな、てこと。