きのうのお昼のこと。
趣のある定食屋さんで汁をすすりながら、おかみさんと話をした。
トシとソラはうつろうたびに、ひとの感傷をさそうよう。
さいきんは立ちしごとがしんどぅて、とおかみさん。
そんなトシでもないでショ、と私。
するとおかみさん、こう返す。
「けっこう歳いっとるんじょ、当てれたらタダにしたるわ。」
いくつに見える、は、もはや禅問答かもしれない。
いくつなのか、どちらにどのくらい離して応えるのか、いやど真ん中がいいのか。
このあたりを一瞬できめるのはしんどいので、対面した時点でそなえておいたほうが憂いがないのは、
女性にかぎったことではないように思う。
しかし今回は着地点がチトちがった。
言い当てることのメリット(ドヤ感と700円)と、
おかみさんの謙遜しながらも今まで「若く見える〜」と言われてきたのであろう自信と(実際そう見えましたし)。
みたことない天秤のうえを右往左往した。
帰り道。
おかみさんが言っていたひさしぶりの秋晴れを見上げながら、
やっぱりまだ天秤はつづいていた。
嘘とかいてホウベン、と読んだ先生をおもいだした。