おぼっちゃま、何かありましたらいつでも
このお母様の形見…このブローチをお開きください。
そうすれば中にボタンが有ります。
先の細いものでこのボタンを押してください
さすればペンダントがひと言だけ喋ります、
『いい意味で』と。
わんぱく大統領
今日はポテトサラダをたくさん食べた。
200グラムは、食べたんじゃなかろうか。
ポテサラは時間とポテトのあるときに
ごっそりこさえて、冷蔵しているのだが、
酸っぱくなるリスクも、それが食べ物−食べるためのもの−であるということにも目をつぶって、
かたち有る存在、おかずで満たされた生活が切迫することを恐れ、なかなかたくさんは食べられないでいる。
じつに格好のわるい話である。
「ひとりになるのがこわいから、恋はしない」
まだそんなこと言ってんのか!
この歳で!冷蔵庫に向かって!全裸にソックスで!
でもそれを今日はたべた。
別に乗り越えたわけではない。
けれど、さいきんになってやっと分かってきたのは、
じぶんのしってる料理のほとんどが『旬』をもっていて、
ほしい!と思ったときが買いどきというのは嘘じゃないなと、思えてきた。
昨日、神戸にいて、大きなきれいな月を見た。
ほどなくしてハッとなって、あとでじっくり見ようとあわててバスに乗り、もどってきた徳島で見た月はまるいけれども、すっかりしぼんでしまって空に高く、あれ、今日の月は神戸にあったのかな。
と思った。
夢は見るものじゃない
怖い夢で目が覚めた
自分の生命線
コンビニのおでん
を買ってきて
さあ食べようか、というときに
『つゆ』が、あらかたこぼれた。
『つゆ』を、あらかたこぼした。
おまけに、常に三指の『だいこん』は、
取り皿の上にべちゃっと、落ちて
食べれはするけれど食べるのか飲むのか
分からない、そんな、食育の原点をみた。
これは所謂
『ヤキソバの湯切り』
よりも残酷だ、と思った。
洗って食べれるならほぼ復旧
捨てるなら捨てるで諦めもつくが
食べれるけど食として微妙、というこの生殺しは。
体言止めで言うとこの生殺し。
よくもまあ帰って来れたね、この生殺し!
まあそれはそれとして。
今シンクの上には、買って来て寝て、手つかずの『おでん』が、ある。
どきどき、している。