乳首を備蓄
Read Moreビルビルしないということ
ふと眠れないで25時、シーツとダンスしていると
思いがけず急にビルビル、したくなった。
ビルビル、というのは私の兄が考えた『わざ』で
手足を伸ばしてミノ虫の様に楕円になり、床面を転がる。
その速度は徒歩か、ちょっとした駆け足くらいのものだろう。
それに当たったものは『しぬ』という、ジャイアンルールである。
昔は兄弟間の『当たった』『当たってない』という二色だけで充分に、パレットも埋まったものだった。
私はそのくだらなさを上方でも流行らせたいと考えていた(厳密には上方からの逆輸入を目論んでいた)ので、ビルビルの遊び自体が好きなのも手伝って、各地でそれを披露してきた。
やれサトシんちの仏間。やれ修学旅行。やれネバーランド。
そしてそれは床の上という無限の創造の源、ひとつの宇宙的な空間でひろく受け入れられ、誰もがまどろみのうちに私のビルビルをくらい、甘んじて『しんで』いったのであった。
さて25時15分に戻って、私はビルビルがしたい。
昼間勤めて稼いだお金で買ったセミダブルの柔らかなベッド。まるで漫画家の四畳半の様に私の世界をここちよく区切ってくれはしたが、しかし決してこれがダブルでも、キングになっても、ベッドはベッドでしかない。ビルビルは起こらない。
そして何よりも、『敵』がいない。
田舎の幼馴染みたちを、思い浮かべた。
私が見知らぬ土地でひとり暮らすことに、
すぐに、いつでも、帰って来いよ
と言ってくれた、悪いひとたち。
少しずつ大人になって、土地をもって、子をもって、
とっても素敵なのだけれど、きっともう、ビルビルはできないんだろうな。
そう、ビルビルには、莫大な土地が要るのだ。
それから何よりも、皆が床をひろげて眠るあの泥っぽさ。
ビルビルは子どもを傷つけない
ビルビルは家族間には入ってゆかない
二行はいま考えた。
私はいまビルビルがしたい、しかし今となってはそれも只の夢である。
祖父母が絶えて自分の実家が本家になる、そのタイミングで
私もいつか、自分の『家族』にビルビルかます時が来るのだろうか。
そうなったらなったでその時は、それが正解なのだろう
しかし私にはまだこのわざを、誰にも継がせられない、そんな勝手な使命感がこびりついている。
因みに以前、私の兄にこの話をしたら、兄は「なんソレ」と、言った。
Read Moreまるで世界は小説のように
そうは言っても5年くらい
事実と小説と、どっちが『奇』なんだろう、とたまひよしてました。
要はたまひよなんだから、そんなの言ったもん勝ちじゃね?みたいに思ったりも。
でも小説のような事実に直面したとき、寒空を装うひとは人生が嫌いなのかな。
「そんな!話が違うじゃないか(小説と)!!」
昨日、1億円当たった、という嘘を本気で言ってみた。
小説のような男になろう。
食堂遊論
ひじきの器をこっちへ寄せたら
あらいやだ、ひじきこぼしてるじゃない。
つまんで食べてふと思う、これ本当にぼくのひじきか!?
よく回る店内はきっと忙しく、お盆の洗浄も抜かりがち
もしかしたら未だ見ぬ先輩のひじきかもしれないな
こうゆう状態のひじきをして、『ひじきド(hijikied)』というのだ。かつてひじきだったつわものどもよ嗚呼。
お湯のみにお茶をそそぐ
きっと模様だと思うけれど、作者の意匠だと思うけれど、
内側にぐるりと線状のものが描いてあると
そこまでそそぐのかと躊躇してしまう。
カップ麺しか知らない子どもたちさ。
「あっビールください」
「はい、生中でいいですか」
「いや、生上で」
本当なのかが大切なんだ
一日の締めのビールは美味しいけれど
果たして本当においしいのかなと、うたがわしい24時台も珠にはある。
そういう時は決まって、例えじゃなく本当に苦い。
本当に、舌上がきゅーん、と犬鳴きする。
この歳にもなってまだ、そんな作り笑いしてんのか
そろそろみんな、義務教育おわるぞ。
サビの為だけのBメロは、聴けば聴くほど後味を悪くする。
ここでふと、先日のマザーメリーが0時の方向からやって来て私に言う
「呑みたい時だけ呑めばいい」
わぁってるようっさいな。
この問題のこじれているのが、本当は冷蔵庫あけるくらいから薄ら気付いているのだけれど、口つけちゃえば赤い実もはじけるってもんでショ、でやっぱりだめだった。てゆうこと。愚かだほんと。300円捨てちゃって。
一応ユニフォームに着替えてはいるので後に引けず、じゃあ何か他のものはないか、と自販機を覗き込んだりして。サイダー!とか買ったりして。でもやっぱりだめで。
マザーがやっぱり囁きかける。
「飲みたいものを飲めばいい」
そう言われてもなあ…こうも空振り(400円分)繰り返してるんだからもう本当にわかんない。
ビールっておいしいの?
ジュースっておいしいの?
飲み物って、いるの!?
どんな漢字で武装したって所詮は線の集合体なんだな。穴が必ずどこかにあって、鎖帷子専用の細い武器、みたいなのが発売されればすぐに、
自分の欲求に自身がない。
いや誤字じゃなく本当に自身が。
ビールが美味しくなったのはいつからだっけ。
ビールが美味しくなくなるのは何杯目からだっけ。
Boys, be 芋煮シャス
きんぴらの材料を切っていて
あれ、知らんまに指切ってる。
全然いたくないのになんでだろう
まさか山蛭か!?
ここが都会のジャングルであることを思い出し、あらためて傷をよく見る。
なるほどそう言えば確かに、患部は左手、人差し指、第一関節のよこっちょ部分。曲げたときにできる、シワの終点。
どうやって切ったのか考えるだけでも楽しい、そんなマニアックな箇所。
きっと啄木ですら、手のここは見てないであろう。
そうかきっと、あれだ、親に期待されない子どもが自尊心を持てず
「期待されない落ちこぼれ」た方向へと自らレールを敷く、あの感じ。
わかるわかるよ指の傷。お前はどうせ目立たない。
だから痛みなんてない。そもそも存在自体がない様なものなのだから。
いたたまれなくなって、そっと口づけた。レクイエムをささやく唇で。
そこでおかしなことが起こる。
血液の、あの鉄の味がどうしてか、感じられない。
指の云々でなく、まさか私の感覚に異常が!?
こうなるともう、立場も分別もない。
すがる様にして先ほどの、指をみた。
血ではなく唐辛子だった。
感覚は辛みという衣をまとって、そのあとしっかりやってきた。
ううん辛いからじゃない。嬉しいから泣いてるの。
まあまあ好きな気持ち
台風の心配がなくなったので
植木鉢を外にだした
鉢受けなんて使ってないので
勿論、そこには水溜まりができていた。
放っておいても乾くのだけど
丁度、ソックスに穴が開いたので
拭いてみてびっくり
このお水、ほんとにお水だ。汚水じゃない。
そうかきっとこの土は踏み固められて
一定量の泥を、出してしまった
さながらここはめちゃでかい自然のフィルター(漂白剤不使用)
植木に茶っ葉とか、コーヒーがらとか撒くのって
そうかそういうことだったんだなと納得
納得しながら二本、三本と
鉢をどかしてあらびっくりやまと
やっぱりさっきのウソ、なしなし
普通に茶色い水だった。こいつが一番古株なのに(木だけに)。
まぁ、なんて言うか。
これはあれだ、悪い見本だ。
て言い乍ら尻を払う体育教師
こういう、なんともいえない気持ち。生煮えた様な。
こういう気持ち、まあまあ好きだ。