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やったー君

2013/10/12
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こないだ、アイスクリームをペロペロ、して居りましたら
母親連れの少年が近くにいて

「やったー!」

とガッツボーズをつくって居りました
文字にすると只のよろこび
もしかしたら台本ともとれてしまうのですが
実際はそんなもんじゃない
もうすっごい笑顔で、GPで
最大限の高揚を表現して、居たのです

私は思いました
ちょっとコンビニの雑誌コーナーぽいな、とも躊躇いながら
「…ふむ、『やったー!』と、言ってみようかな。」
言霊の力なんて言霊士にまかせて
ただその行為がその者の気持ちを引っ張るのではないか
そう、思ったのです。
提案したものの、実際にはさほど浸透せず
仕方なしに言い出しっぺがやってみましたら

「やっっっっっ、たァ~!」

思いのほかテンションあがってきました
社員研修に、自己啓発に。
どうですか人事のかた。
使用権はいとうに帰属する、ということで。
やったー!

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阿波の虎

2013/10/02
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おととい
夕方の大通り沿いを
帰路につく少年のランドセル
髪の毛が金色で
ああ、国際的な子なのかな
と思っていたら
近づいてみたらそうでもない
その色はやや、アッシュがかったベージュでまだら
お顔も、がんばってアジア
きっと、そういう方針の親御さんなのだろうなと
親に隠れてオキシドールしてた自分は少しうらやんでいた。

お互いが
信号をまっていると
もっとまだらな髪色の、なまぐさい男子が3人
15~16、といったところか、こちらへやってきた。
すると私の視線の先で小学生、彼らを見つめ始めた。
そんなに珍しいか?夕陽が眩しいのか?小学生の眼はどんどん般若を増していく。

そんなに観てたら映画になっちゃうよ!?
私ははらはら、している。
生ものたちも気付いた様で、よく研がれた鋭いものが小学生をさす。
互いが互いに近づいていって…
先輩方が眼をそらした。
小学生はすこし、口元をゆがませて、ゼブラに乗って帰っていった。
ヒクソン・グレイシー
400戦無敗の男。

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勘違い

2013/09/30
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荻田くん、おぎたくん、
おぎたくん。

て呼んでたけれど実は違った
おぎたさん、だった。

女性に君づけ、なんて
部長クラスかホットドッグプレス
くらいのもんですああはずかしい。

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恋文

2013/09/30
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君が好きだ
君を愛している
君のことを思うと夜も眠れない

というボタンを押した

夕陽が、綺麗だった。

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そんなことを思った

2013/09/29
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ふと
そんなことを思った。

あなたが
好きな人に すき だと教えてあげるとき、
どんな顔をしているのかな

泣きながら?
笑いながら?
はたまた無味無臭?
うーん、これって実は重要だ。
若い夫婦がソースか醤油かで離婚するのもうなずける。

そんなことを思った秋の夜長はジャズを聴く
ソファーのすき間にポテチが入る
地獄絵図、である。
今度からは厚切りのやつにしよう。

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やさしい交差点

2013/09/26
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赤点滅の十字路は
みんながかしこくなるのかな
近所の、大通りからひとつはずれた、小さな交差点では皆がどうぞどうぞをしている。

週一でもいい、こうしていい気持ちで家路につけるのなら
多少の不便にもお金を払うよ

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ぼくもわたしもヴィオローネ

2013/09/21
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こわい夢をみて
まだほの暗い朝5時に目が、さめた
首やあたまはうごいているのに足がまったくうごかない
うわ来た、これ絶対金縛りだよな、と目をやると
丁度内モモの太い血管見えてる辺りに、ギターが雪崩ていた。
楽器に囲まれていのち果てる、なんて本望だ
本当のこと言えば、これは建前だ

こないだ買ってきた弦バスが手つかずのまま、赤コーナーを占領している。
こいつじゃなくて良かったと、ギターの良さをあらためて見直した。
これも建前だ。

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便座にのって旅に出よう(センチメンタル)

2013/08/24
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知人が、家を建てるのに、便器をふたつ、設けるという。
別にこれは二世帯便器でも、家庭内別器というわけでもない。
彼は立ちション派なのだ。

いや未だ未だこの言いかたって不適切だな
それはオリジナル。実にネイティヴ。スタンダード。クラッシック・シッコというべきか。

ただ欧米人の帯がきまらないのと同様、横便器に縦便器的行為(クラッシッコ)を行うと歪みは生じるもので、つまりこぼしてしまう。少なくとも散らしてはしまう。
注目すべきは、そこで彼の採ったこたえが『便器の方を俺(様式)にあわせる』この部分だろう。

私は専ら座派である。言うなればパンク。ニューウェーブ。クロマニヨン。前衛尿なんである。
「いちいち座って…めんどくさい!」そう言う彼を否定する気は無いが、私からすればあんな『きまぐれバナナちゃん』のご機嫌とり乍ら生理する方が蕁麻疹である。

殿方ならば誰だって『散らした』思いで有るでしょう。『散ってた』ことも有ったでしょう。
そんなバナナに自分を(様式を)合わせるということは即ち、力でもって男性性に屈服させられる蝋燭の炎。見上げればいつもくもり空。
そして私の行き着いた安楽の地が便座なのであった。

あとおまけに言うとこの便座という奴、肘をついて芥川する高さに、実に、丁度良い。
ま私は太宰の方であるが、いずれにしてもロダンが便座の上で着想したことは想像に難くない。

つまるところの結論は
片足あげずにシッコする犬、最近多くないか?
ということであったジエンド。

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人とぶつかろう。

2013/08/15
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居合わせた他人にどう、触れていくか。
彼は狭い列車のなかで私と隣り、ヘッドフォンから4つ打ちを、漏らしている。

しかし…そもそも他人とは?
、では彼はその『他人』だったか?
、だったとして、触れる、とは?
、ではそこで果たして『触れる』必要が?
、あったとしてもそれは自分のエゴでしかないのでは?
居合わせた、ということを理由にして、私は寂しさを紛らわそうと、してさえ、いる。

そして私は博学をへて、フリチンに戻る(お茶の水のヘアがカールしているのはそういった理由からか)。
そして彼に話しかける。

「あのー、…あっ。…(トン、トン)。」
「何すか」
「一周してるんで、替えてもらっていいスか!?」

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