深夜の散歩みち。いまはじめて気付いた。
ここ私有地だ。
数年まえに住宅地ができるまで、もっと公道ぽかった。
いまにしても、家々をつなぐメインストリートがつい、私を貫かせてきた。
もちろん自分がわるいんですが…。
明日からはよけて歩く…つもりだが、
おそるべし習慣のちからに、どこまで抗えるだろうか。
いつも左に話しかけてしまう。
誰もいないのに、くしゃみのあと、おどけてしまう。
厚意が好意になり恋になり、愛になり相になり、それがおわって霊になった。
住宅地でなくひとつのでっかい住宅でも、入って出る覚悟だったのに。
そこにドアや窓がなくても、突きやぶるつもりだったのに。